錠前がかからずに、かぶせが開いていると、お辞儀のような姿勢をうっかりとると中の教科書が散乱したり飛び散ったりする事があります。

手動ではカブセの鍵をかけ忘れることがあるので、うっかり中味を散乱させてしまうという失敗は時々はあることです。

こういう事を避けるためにオートロック機構ができたために、多くのお母さんたちが選んでいます。 オートロックは画像の赤丸の部分が白い凸部にはまると、自動的に凸部が90度回転して鍵がかかるという仕組みです。これは 便利です。

確かにオートロックは便利ですが、故障が無い限りにおいてという条件がついています。

鞄工房山本がオートロックを取り入れたのは、2015年ごろだったと思います。他のランドセルメーカーが続々とオートロックにしている中で、あくまで手動を守っていた理由は、メカニズムが壊れる可能性があるからです。何年も開発に取り組んでやっとメカニズムが壊れない自信ができて初めて、ランドセルにとり入れました。

便利だけど、問題点として指摘したように、ロックがかかったままで壊れてしまう事があります。すると教科書が入ったまま、ランドセルから取り出せなくなります。 便利なメカニズムは、壊れると逆に始末に負えなくなります。

修理依頼をするにしても、その間教科書は取り出せません。 それを覚悟で便利なオートロックを使うなら問題はありませんが、少し子供が少し注意すればすむこようなことですし、１年に１、２度起こる程度のことなら、オートロックは特に必要ないですよね。

オートロックを使っていれば便利ですが、その分子供の注意力は低下すると考える事も出来ます。便利さをあれもこれも求めすぎると何かを失うことにもなるので、程々が良いのではないでしょうか。

それはともかく、最近のランドセルはオートロックでないものを見つけるほうが難しそうです。

安全ナスカンは10数キロ～30㎏（この力はメーカーによって違います。）の力がかかると、ランドセル本体からナスカンが外れるというものです。

安全ナスカンに体操服を入れた袋をぶら下げている子どもたちを見かけることがありますね。その時に、もし通りがかりの自転車がその袋を巻き込んだらどうなりますか？ナスカンが外れなければ転倒して大ケガをする可能性がありますね。

その時に10数キロの力が加わりナスカンがランドセルから離れてくれるだけで、事故は起きません。 事故は自転車だけでなく、自動車やエレベーターでもぶら下げた荷物が引っかかったり、挟まったりすることが起こり得るんです。とても危険ですね。

ナスカンに荷物をぶら下げてなかったら起きない事故ですが、ランドセルが小さくて荷物が入りきらなかったら、ナスカンにぶら下げるか手に持つことになります。そういう理由で、ランドセルのナスカンは外力で外れる安全ナスカンにしておいた方が良いのです。