
萬勇鞄はこんなランドセル会社
萬勇鞄は1950年創業のランドセル製作会社です。長年のランドセル製作で培った技術は職人に継承され高度なランドセル製作が評価されています。名古屋のランドセルは昔から手縫いが主流で、他の地方のランドセルと比べても高級品でした。
時代の流れと共に名古屋の多くのメーカーは製法を機械化していき、手縫いのランドセルが少なくなってしまいました。しかし萬勇鞄は今に至るまで丈夫な手縫いのランドセルを作り続けています。
手縫い仕上げとミシン縫いを組み合わせて、手縫い仕上げは負荷の大きい肩ベルトや大マチと背当ての接合部に行います。ミシン縫いは余り負荷のかからない部分を効率的に仕上げるために使っています。
現在名古屋の老舗ランドセルメーカーのひとつとして、萬勇鞄の名は全国に知られています。これまで展示会をしなかったメーカーですが、2016年に初めて6月12日の神奈川を皮切りに行われ、今年は東京、大阪、埼玉でも予定されています。
今では全国の多くの子供たちが背負って学校に通っていますが、工房系のランドセルは作る数に限りがあるため。全国どこでも見るという訳にいかないのが残念です。
2020年度は3月23日から展示会と合同展示会があります。
展示会に合わせて販売開始されると考えられます。会場に入れる人数に制限があるので、事前の予約が必要です。早めに申込みましょう。
創業以来、素材選びから組立までを一貫して自社内の高い技術を持った職人さんが行って、安心と信頼のランドセルを提供しています。
また1種類のランドセルを最大3つの素材で3種類を製作しているのは、他のメーカーには無い特徴と言えます。
2016年新ショールームオープン
2016年5月からこれまでとは違う新しいショールームがオープンしています。
住所 〒490-1111
愛知県あま市甚目寺山之浦111番地メルコビル2F
TEL 052-485-7899
定休日 水・木曜日
営業時間 10:00~16:30
アクセス ・甚目寺駅から徒歩約4分
※駐車場の混雑が予想されますので
できる限り名鉄甚目寺駅をご利用ください。
・名古屋第二環状自動車道
・甚目寺北ICから自動車で約3分
・甚目寺南ICから自動車で約5分
駐車場 有り
手縫いとミシン縫いを駆使してランドセルを製作しています。
手縫いは仕上げ段階で使う縫製です。1本の太い糸で縫うことで、ミシンに比べるとほつれにくく強く耐久性のあるランドセルができます。手縫いは牛革やコードバンのような自然皮革だけでなく、人工皮革であるタフガードのランドセルにも手縫いを施しています。
画像のようにミシンは1本の糸だけが針孔を通っていて、もう一本は通っていないため、切れてしまうと切れた個所からほどけてしまいます。ミシン縫いと手縫いの縫い目の違い
手仕上げを取り入れているので、時間をかけて丈夫なランドセルを提供したいという萬勇鞄の思想がこもっています。
- 同じランドセルをタフガード(及びパール系タフガード)、牛革、コードバンで製作しているので人工皮革でも自然皮革でも好きな素材を選べます。このような同じランドセルを別々の素材で作ることは他のランドセルメーカーにはありません。
- 小さな子供には軽いランドセルを背負わせてあげたい。そんなお母さんの気持に応えて、萬勇鞄では丈夫で軽いタフガードという素材を使用しています。
A4クリアファイル対応のときには、1,050gのランドセルを作っていましたが、
⇒2016年度からA4フラットファイル対応にしたため1,200g (キューブ型は1,250g)と若干重くなりました。
- 直営販売をしているので、他の同レベルのランドセルに比べて割安に購入できます。
- 2015年度まではA4クリアファイル対応のみでしたが、2016年度から全てA4フラットファイル対応に変更しました。
容量(大マチと横幅、高さ)の大きさ
2015年度まではA4クリアファイル対応でした。
2015年度まではA4クリアファイル対応(横幅226mm)でしたが2016年度以降はA4フラットファイル対応のみに限定されました。
|
2016年度からA4フラットファイル対応に変更 大マチと横幅で作る空間はメインポケットといって、ランドセルの主な収納部です。教科書やノート、教材などを収納する部分です。 萬勇鞄の内寸は横幅235×奥行き120×高さ320㎜ メインポケットだけが大容量ではありません。サブポケットのマチ幅は35mmあり、ポーチポケット(前ポケット)の大マチは80mmもあるので収納力がかなり大きいことに注目してください。 ランドセルの容量とはこれら3つの部位の容量を合計したものなので、メインポケットが最も重要な部位とはいえ、他の2部位がどれぐらいの容量があるかもチェックしてみてください。 現在はA4フラットファイル対応のみです。 |
メインポケットにはA4フラットファイルがすっぽり入り、サブポケット、ポーチ(前)ポケットのマチもそれぞれ35mm、80mmで容量が大きく、収納力抜群です。リコーダーは大マチ外側にケースがあるので、教科書や副教材を入れるスペースが十分にとれます。
容量としてはかなりある萬勇鞄です。前ポケットも比較的容量が大きく使いやすい構造になっています。
重さは素材で違います

一番注目したいのは、人工皮革であるタフガードの軽さです。タフガードはクラリーノFタフロックに匹敵する傷に強い丈夫な人工皮革です。
ランドセルの重さは大きくて丈夫な割に1200gと比較的軽く作られています。軽いランドセルを探している方は、軽いだけではない丈夫なタフガードを使っている萬勇鞄がおすすめです。
パール系タフガードは、画像のように上品な真珠のようなツヤがありますし、傷にも強く比較的軽い素材。人工皮革は染色がしやすい素材なので、カラーが豊富なのも良い点です。
全ての素材には強力に撥水性を高めてあります。
手縫い

肩ベルト、背当て、大マチなどの負荷が大きくかかる部位は一針一針手縫い仕上げをしています。
ランドセルの中で特に傷みやすいのが「背当て」と「肩ベルト」です。この部分を手縫いするので、丈夫なランドセルができるのです。
特に夏を中心とした暑い時期にはかなりの汗をかくので、湿気がかなり溜まります。特に背当ては大量の湿気にさらされたり、吸収するので傷みやすい部分です。
大きなストレスのかかる肩ベルト
また肩ベルトには背負っていると常に教科書を入れた重さがずっしりとかかり続けますし、時には背負ったままで引っ張られたりすることもあります。
時には放り投げたり、上に座ってしまったり、大きな力や物理的なストレスがランドセルにかかってしまうのは、子供ならではのことで仕方がありません。しかしこういった傷みやすい部分が手縫いで仕上げてあるので丈夫です。
手縫いはなぜ丈夫なのか?
手縫いは1つの針孔を反対の方向から入った2本の糸が強く締め付けます。これに比べてミシンの糸が弱いのは、2本の糸の両方が針孔から入っているのでなく、1本は針穴を通らずもう1本の糸を通過しているだけだからです。
ミシン縫いは糸に糸をひっかける縫い方なので、どこかが切れると糸が全て外れてしまいます。それに比べて手縫いでは2本の糸を同じ針孔に反対方向から縫っているので、固く締めながら丈夫なランドセルを作ることができます。
耐傷性・防水性
ただ注意したいことは、ランドセルには200を超すパーツあるので狭い部分に雨が入り込んだり、刺繍がある場合には針孔があるので、水分が溜まりやすくカビが生えかねないので、風通しの良いところで陰干しする程度の事は必要です。
背カンと背当て、肩ベルトなど背負い安さ


(1)背かんは左右別に動く背カン(ウィング背カン)になっている
背カンが左右に広がることで、体格に合わせて体に密着する構造になっています。左右に開くことで、ランドセルと背中の間の隙間が無くピッタリするので、フィットした体感重量の軽いランドセルとなります。
だから高学年になり体格が大きく成長しても背負いやすいのです。多くのメーカーでこのような左右別々に動く背かんが使われています。一番有名なのは「フィットちゃん背カン」。鞄工房山本も左右別々に動く背カンです。
萬勇鞄が採用している背カンは、ウ他のメーカーでも良く使われているイング背カンという信頼性の高いものです。
折れたりすることがない金属製なので、丈夫です。また背カンの三角カンという部品は楕円形の中空になっていて肩ベルトを立ち上げて弯曲させる構造にもなっているので、肩の彎曲にフィットします。
参考)髪の毛が挟まりにくい背カン構造と他ランドセルとの比較
(2)背当てはクッション性も高く通気性が良い
暑い夏でも背負い安く作ってあります。素材は2種類です。自然皮革(牛革、コードバン)のランドセルにはソフト牛革、人工皮革のランドセルにはエアリーRという人工皮革が使用され、いずれも透湿性が高いので、汗を吸い取り発散するため夏でも背中がサラサラします。
(3)肩ベルトは8段階の調整ができる十分な長さがあります。
注意したいのは肩ベルトの長さ。メーカーに寄っては高学年になると肩ベルトの長さが足りなくなり、有償で長いものに交換するケースがあります。その点萬勇鞄は安心です。萬勇鞄に直接問い合わせたところ、身長180センチ(標準体型)の大人でも背負えるほど十分な長さの肩ベルトなので安心できます。
肩ベルトの長さは77センチ(肩ベルト上部 59㎝+肩ベルト下部 18㎝) 正面から見るとSの形状なので、肩や胴体の部分を包み込むようにぴったりするように工夫されています。
脇から背中へラウンド形状になっており、走ってもずれないぐらいにフィットします。
萬勇鞄の刺繍について
萬勇鞄の刺繍について。刺繍糸はパールヨットという糸です。擦れるようなことがあると、摩擦やひっかけによって糸がほつれる可能性はあり得ます。
刺繍で良く使われるタタミ打ちを採用している部分もあります。なお刺繍の保証に関しては他のメーカーと同様で、原則的に保証はありません。
どこのメーカーの刺繍でも同じことですが、雨に濡れた時は針孔に水分が沁みこむので、風通しの良いところで陰干しをする必要があり、カビの原因にならないようにしてください。
便利な自動施錠(オートロック)、持ち手、フック(Dカンなど)



カブセ(蓋)は自動ロックで閉まるため、ランドセルの中身が飛び出る事がありません。自動ロックは品質が良く壊れない錠になっています。
ランドセルを持ち運ぶための持ち手も便利です。Dカンやナスカンなど袋をぶら下げるための環がついています。Dカンは外れません。
萬勇鞄の安全性について
暗い道を歩く時の車のライトに反射するテープや鋲、安全ブザーを取り付ける肩ベルトのDカンなど、通学上の安全性に配慮した工夫は他のメーカーと同様です。ナスカンは力が加わると外れる安全ナスカンではありません。
その理由は何度も外れる内にプラスティック部分の抵抗が小さくなって、何もなくても外れるようになるためです。安全ナスカンが良いかどうか微妙なところですが、原則として、荷物はランドセルの中に入れてください。
反射テープは大マチ上部にあり、車のライトに反射しドライバーからランドセルを背負った子供が見えるようにしてあります。カブセの鋲も反射するので、360度方向から子供が確認できます。
ダブルDカンは防犯ブザーを取りつけるためのものです。左右にあるので、サッと手を伸ばしやすい側に防犯ブザーを取りつけます。前ポケット内には鍵用のナスカンがついています。
価格
参考にできる動画 ⇒ 萬勇鞄の特徴
コメントを残す